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チェルノブイリの経験を生かして悲劇を回避せよ:松本市長/医師・菅谷昭~東洋経済 2011.04

※〈下〉より 一部引用
信州大学での外科医としての職をなげうち、チェルノブイリ原子力発電所事故後のベラルーシに滞在。5年半もの間、原発事故で放出された放射能による甲状腺がんで苦しむ多くの子どもたちを治療し続けた菅谷昭・松本市長。その献身ぶりは「奇跡のメス」として、ベラルーシ国民から高く評価されている。
チェルノブイリの経験を生かして悲劇を回避せよ--松本市長/医師・菅谷昭《上》
チェルノブイリの経験を生かして悲劇を回避せよ--松本市長/医師・菅谷昭《下》
●すげのや昭 プロフィール(公式ホームページ)
がんは自然発生的で普段の習慣から来るものもあるから、放射線だけが原因ではないという見方もある。確かにそうだ。…でも、チェルノブイリでは事実、がんになった子どもが異常に増加した。そういった子どもたちを、私は現地で治療してきた。日本でもそうなる可能性があるのだ。
外部被曝の基準で安全性を言うのではなく、医学・生理学的、細胞学的見地も考慮してどうだ、と言ってもらいたい。…国家の非常事態だから、国が強力なリーダーシップを執るべきだ。国民の命を真剣に考えていないのではないか。
原発が引き起こした事故で、国家の使命とは何か、すなわち国民の命を取るのか、あるいは産業・経済を取るのかという二者択一、ものすごい選択を迫られると思う。難問とは思うが、国民の命を先行させ、非常事態として国が早めに手を打っていたらもっとうまく収束させられたのではと思うと、本当に残念だ。
チェルノブイリの経験を生かして悲劇を回避せよ--松本市長/医師・菅谷昭《上》
チェルノブイリの経験を生かして悲劇を回避せよ--松本市長/医師・菅谷昭《下》

●すげのや昭 プロフィール(公式ホームページ)