すげのや昭 by Nagano 77 blog

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放射線による健康被害から守るため福島県の子どもたちの受け入れを検討中~東洋経済 2011.05

※一部引用

菅谷昭・松本市長は東日本大震災直後に子どもたちの受け入れ(保養)を検討

長野県松本市の菅谷昭市長は5月9日、東京都内で東洋経済との取材に応じ、東京電力福島第一原子力発電所事故による避難区域の住民に関連して、「放射性物質からの放射線を子どもたちにできるだけ浴びさせないためにも、子どもたちを松本市に受け入れることができるように前向きに検討中」であることを明らかにした。
(※2011年)
菅谷昭・長野県松本市長--放射線による健康被害から守るため、集団移住など福島県の子どもたちの受け入れを検討中(東洋経済 2011年05月10日)
●すげのや昭 プロフィール(公式ホームページ)
子どもや妊産婦などは、できるだけ放射性物質を浴びないことが重要だ。松本市としても、特に子どもを集団移住のような形で受け入れられるためにはどうすべきか、その体制を検討している。福島第一原発周辺の子どもたちは、まずは移住してもらい、大人たちで守ってあげたらどうか。
チェルノブイリ原発事故で被災した子どもたちも、たとえばドイツやイタリア、北欧など夏休み期間を利用して、放射能汚染がない地域で過ごすことがずいぶんと行われている。日本でも毎年受け入れているところもある。…福島の子どもたちも、そのようなノウハウを持って放射能汚染から安全な、たとえば長野県でもいいし西日本でもいい、夏期保養などとして受け入れる体制をつくるべきではないか。
われわれにはチェルノブイリの経験がある。政府を介してまずはチェルノブイリの被災者と会って対話をし、経験を聞くことも必要だ。ベラルーシなど実際に現地に行って、同じ被災者と触れあってこそわかることもたくさんある。
松本市で開かれる第23回国連軍縮会議(※2011年7月)について
東京の米国大使館に出向き、オバマ大統領の出席を要請した。平和行政を推進するのは私の政治信条でもある。ぜひ、軍縮会議を成功させたい。
菅谷昭・長野県松本市長--放射線による健康被害から守るため、集団移住など福島県の子どもたちの受け入れを検討中(東洋経済 2011年05月10日)
●すげのや昭 プロフィール(公式ホームページ)
すげのや・あきら
1943年長野県生まれ。信州大学医学部卒。医学博士(甲状腺専門)。91年からチェルノブイリ被災地での医療支援活動に参加、96年から2001年までベラルーシ国立甲状腺がんセンターなどで、主に小児甲状腺がん患者の治療に当たる。02年長野県衛生部長。04年から現職、現在2期目。著書に『チェルノブイリ診療記』『チェルノブイリいのちの記録』など。


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チェルノブイリの経験を生かして悲劇を回避せよ:松本市長/医師・菅谷昭~東洋経済 2011.04

※〈下〉より 一部引用
信州大学での外科医としての職をなげうち、チェルノブイリ原子力発電所事故後のベラルーシに滞在。5年半もの間、原発事故で放出された放射能による甲状腺がんで苦しむ多くの子どもたちを治療し続けた菅谷昭・松本市長。その献身ぶりは「奇跡のメス」として、ベラルーシ国民から高く評価されている。
チェルノブイリの経験を生かして悲劇を回避せよ--松本市長/医師・菅谷昭《上》
チェルノブイリの経験を生かして悲劇を回避せよ--松本市長/医師・菅谷昭《下》
●すげのや昭 プロフィール(公式ホームページ)
がんは自然発生的で普段の習慣から来るものもあるから、放射線だけが原因ではないという見方もある。確かにそうだ。…でも、チェルノブイリでは事実、がんになった子どもが異常に増加した。そういった子どもたちを、私は現地で治療してきた。日本でもそうなる可能性があるのだ。
外部被曝の基準で安全性を言うのではなく、医学・生理学的、細胞学的見地も考慮してどうだ、と言ってもらいたい。…国家の非常事態だから、国が強力なリーダーシップを執るべきだ。国民の命を真剣に考えていないのではないか。
原発が引き起こした事故で、国家の使命とは何か、すなわち国民の命を取るのか、あるいは産業・経済を取るのかという二者択一、ものすごい選択を迫られると思う。難問とは思うが、国民の命を先行させ、非常事態として国が早めに手を打っていたらもっとうまく収束させられたのではと思うと、本当に残念だ。
チェルノブイリの経験を生かして悲劇を回避せよ--松本市長/医師・菅谷昭《上》
チェルノブイリの経験を生かして悲劇を回避せよ--松本市長/医師・菅谷昭《下》

●すげのや昭 プロフィール(公式ホームページ)

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チェルノブイリの経験を生かして悲劇を回避せよ:松本市長/医師・菅谷昭~東洋経済 2011.04

※〈上〉より 一部引用
信州大学での外科医としての職をなげうち、チェルノブイリ原子力発電所事故後のベラルーシに滞在。5年半もの間、原発事故で放出された放射能による甲状腺がんで苦しむ多くの子どもたちを治療し続けた菅谷昭・松本市長。その献身ぶりは「奇跡のメス」として、ベラルーシ国民から高く評価されている。
チェルノブイリの経験を生かして悲劇を回避せよ--松本市長/医師・菅谷昭《上》
チェルノブイリの経験を生かして悲劇を回避せよ--松本市長/医師・菅谷昭《下》
●すげのや昭 プロフィール(公式ホームページ)

外部被曝量の基準値で人体への安全性語るな

~3月下旬に開かれた内閣府の食品安全委員会に参考人として出席~
びっくりしたのは、これまで核災害時の食品汚染をどうするかという基準値がなかったこと。原発保有では世界第3位の国が、なぜ基準値を設けていなかったのか、非常に意外だった。
机の上で考える研究者というのは、どうしても現実味がないから甘い。…私は「子どもや妊産婦の命を守るためにも、基準は厳しいほうに置いたほうがいい」と言った。チェルノブイリでは、小児の甲状腺がん患者が急増したのは事故から5年後だ。
委員の中には「甲状腺がんはたちがいいがんだから、大したことはない」と言う人もいたので、思わず「ちょっと待ってください」と。…私がいなかったら、「甲状腺がんは大したことはない」で通ってしまったのではないか。
「CTスキャン1回分」などと例を挙げて言っているが、そんな基準と内部被曝を対比してはいけない。…内部被曝とはまったく違う。…いったん体内に入れば、細胞はつねに放射線を浴び続けることになる。だから、少量の内部被曝でも体内へ甚大な影響を与えることも起こりうるのだ。
チェルノブイリの経験を生かして悲劇を回避せよ--松本市長/医師・菅谷昭《上》
チェルノブイリの経験を生かして悲劇を回避せよ--松本市長/医師・菅谷昭《下》

●すげのや昭 プロフィール(公式ホームページ)

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【まつもと子ども留学事業】菅谷昭(すげのやあきら)松本市長 記者会見(2013.12.17)より

(動画 17 分)
何かしなくてはいけない。ずっと考えておりましたが、国が動かない状況であるならば、たとえば私自身が、松本市という自治体として何かできないかということで...
●すげのや昭 プロフィール(公式ホームページ)

低線量被ばくの問題、特に「子どもあるいは妊産婦は、長期にわたる被ばくによって、特に内部被ばく、外部被ばくによって、今後健康被害が起こるから、命を守るためには国策として、集団的にどこかに子どもたちを移住させたらどうですか」とずっと申しあげてきました。まだこの問題は、国に耳を傾けてもらえない。

しかし、被ばくは毎日起こっているわけです。

こういう状況というのは「誰かが何とかしなくてはいけない」と私は思いました。まさに私がチェルノブイリに飛び込んだ、あの時の気持ちと変わらないわけですよね。

何かしなくてはいけない。ずっと考えておりましたが、国が動かない状況であるならば、たとえば私自身が松本市という自治体として何かできないかということで、副市長以下、教育委員会、教育委員長さんともいろいろご相談して話を進めてきました。

その一方で、今松本に移住されている福島の方々とか、現在福島で放射能から子どもたちを守るというグループの皆さんの中で、子どもを何とか移住できないかという考えがあるということで、私がこういうように言ってますから、彼らも私の方に来まして「松本市で何とかできませんでしょうか」と、本当に涙を流して依頼された経過もあります。そうなりますと、私としましても「これは何とかしなくてはいけない」と、ますますその思いが強くなります。

現実に、今チェルノブイリの子どもたち、低濃度汚染地に住んでいる子どもたちに健康被害が出ているわけですよね。今年は事故後27年経っているわけですよ。その子どもたちは、10歳あるいは15歳未満と、まさに事故の後で生まれた子どもたちが、今低濃度の汚染地に住んでいて、免疫機能が落ちていて、上気道感染とか、あるいは非常に疲れやすいとか、気力がないとか、またベイビーに対しては低出生体重児が増えているとか、先天異常の状況があるということが、まだ27年経っても現実に起こっている。こういうことを考えると、福島では絶対こういうことを起こしてはいけないという思いが私としては非常に強く、こういうことを経験しているものですから「何とかしたい」ということがありまして、今回、そういう本当に向こうから子どもさんが来るということがあれば、松本市としては協力していく方向で動きたいという段取りで進めてきた訳でございます。

実は先日、福島に今お住まいで、そして「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」の世話人をされている方と対談をして、取材を受けたのですけれども、その方に「福島のお子さんたちはどのような状況ですか」ということをお聞きしましたら、先日新聞にもありましたように、福島のお子さんたちは被ばくではないですが、外に出ないために肥満傾向にあると言ってました。それから運動能力が非常に落ちていると言ってました。走ったり、飛び跳ねたり、投げたりする能力が落ちていて、特にこれは僕もびっくりしたのですけれども、小学校に入学する子どもたちが、つまずきやすい、転びやすい、それから片足で靴下をはくことが耐えられない。これは、まさに大人のロコモティブシンドロームですよね。運動器症候群ですよね。家にずっといて、子どもたちは筋力が落ちてしまったのですね。こんなことは異常ですよね。

また家にいることによって、彼らはゲームとかやっていて、外のいろいろなことに興味・関心が低下しているから、無感動・無気力になっている。こういう状況を耳にしていると、これは被ばくではないですけれども、間接的に被ばくを恐れて家庭の中にいる。こういう子どもたちが、将来どういうことになると思いますか。記者だったらわかるでしょう。精神面においても、体力面においても、これが現実に、健康な子どもたちが、将来、10年、20年後にいったいどうなるのでしょうか。そういうことを含めて、何とかしなくてはいけない。

彼の話では、保育園の園児がですね、普通の場合は、園舎がコンクリートになっているから、この中にいるかぎり被ばくは非常に少ない。ところが、これが8月になると、個人の被ばく線量がボンと上がるんだそうです。 先生が調べて、折れ線グラフを作った。ボンと上がる。なぜか。夏休みなんですよね。夏休みになると、子どもたちは、保育園でなくて、あちこち遊ぶわけですよね。ご承知のとおり、野や山に行くという。ああいう所は汚染されているわけですよね。今、皆さんご承知のとおり、除染と言ったら、ただ学校の近くとか、家の周りをやって、野山とか、ああいう所はやっていないではないですか。ところが子どもたちは、夏になると遊びに行くわけですよ。明らかに、サイエンティフィックに、そういう「8月に上がるというのは、多分そういうことではないですか」と言うと、「確かにそうだね」と、こういう事実があるわけです。

だから益々、早い段階に何とかしなくてはならないんじゃないかということで、松本市としてやることは、集団の移住の場合には、一つは「教育の問題」ですよね。小学生・中学生の教育環境をどうするかということ。もう一つが「生活面」、特に住居の問題をどうするかということ。こういう問題に対して、副市長以下、庁内で検討・協議する組織を作り、これまで検討してまいりまして、その中で候補地として、今お願いしているのが四賀地域でございます。

僕が一番思うのは、今回の場合は、地域の皆さんのご協力なくしてはできないことであります。そういう意味で、ご検討いただいたところ、地域の皆さん、現段階ではそれぞれの町会の皆さんとか、あるいは社協のような団体とか、それに類するさまざまな皆さんにお話をして、もちろん学校もそうですけれども、今のところご協力いただけるような方向になっています。いよいよ「子どもの留学」という表現になっておりますけれども、スタートする形で、福島の方々もNPOを立ち上げたものですから、来年の4月を目指していきたいということになっております。

これは、日本ではどこもやっておりません。初めての試みなんです。こういう試みによって、私は「松本モデル」というものを作りまして、これが全国に広がってほしいなと思っています。まさに国難であります。日本の子どもたちを、特に福島関連の子どもたちを皆で命を守ってあげるということは、国民の義務であり、大人の義務なんですよね。

そう思っていても、具体的にどうしたらいいかわからなかったけれども、今回松本が一つのモデルとして成功事例としていけば、私は全国の本当に心ある皆さんがぜひとも福島の子どもたちを守ろうという動きになって、いろんな地域への留学が進めばいいなと思っております。

原発の事故によって光と影があるのですけれども、影は明らかに原発事故でいろんな問題がありますが、光というのは、今みたいな、今度は福島の子どもたちと各地域の子どもたちとの交流が始まるのですよね。それがお互いに支えあうということで、私はチェルノブイリに行ったときに、向こうの子どもたちを、彼らがダンス(民族舞踊)ができるものですから、日本全国へ私は連れて回ったんですよね、そして、日本の子どもたちとチェルノブイリの子どもたちの交流をさせたわけです。その時には日本の子どもたちは、ある意味では友情という立場でチェルノブイリの子どもたちを支えようとしてくれたのです。今はどうでしょう。今は同じ立場になっているのです。日本の今は、福島の子どもたちとチェルノブイリの子どもたちは、ピアカウンセリングになってしまうのですね。

日本が汚染されてしまった。そこに住んでいる子どもたち、こういう問題を含めて、私はお互いに日本の国内でいいから、深い交流をすることによって、今度は受け入れる子どもたちも「福島の皆は大変なんだね」という思いになれるのは、とても大事だと思うし、お互いにいい経験になる。現段階では、各地域の子どもたちは福島に行けないけれども、いつか福島の街が除染されてきれいになったときは、福島を訪れる。それは大人になるかもしれない。しかし、そういうものも私は日本全体として作っていかなくてはいけないと、21世紀を背負う子どもたちに対して、国は大きな施策を持つべきだと思っています。

今回こういう形で、まさに子どもだけが留学するという、昔でいえば戦争中の集団疎開という形になるわけです。

ちょっと余談ですけれども、今年、ソフトバンクの会長である王氏に、「この話を僕は進めていますけれども、なかなか福島のお父さん、お母さんたちが子どもと離れて暮らすのはつらいということで、難しいんですよね」と雑談しましたときに、王氏は「これはとても大事なことで、むしろこれは子どもたちを自立させるためには、とてもいいきっかけではないですか」ということを言われました。王氏は私より2つ3つ年上ですけれども、「僕ら昔、戦争で疎開したではないですか。まさに国難の状況であって、子どもたちを守るためにも、こういうことは大変いいことではないですか」とお話しされました。

王氏は「子どもを自立させるためにも、とてもいい」と。ある意味で王氏が言いたかったのは「日本では子どもに対して過保護な状況である」ということで、「子どもを自立させるという意味だったら、こういうことも決して悪くはない」と言われたと思います。

いずれにしましても、こういう状況であるものですから、いよいよ福島からのお子さんたちを受け入れる形で、松本市民の皆さんにもぜひとも分かっていただいて、「松本モデル」に協力していただければ大変ありがたいなと思っていて、一番は地域の皆さんにぜひともご協力をお願いしたいというのが、私の思いであります。


「成功させるために」というか、私が言ってるのは「被ばくから子どもの命を守る」という問題ですよね。これは長期にわたったときに、どういうことが起こるかということは、チェルノブイリで今起こっているわけですから。それぞれ皆さんお考えがありますから、こちらから強引にではなくて、向こうからそういう気持ちがあれば、それを僕らがお受けするということであって、我々が積極的に「いらっしゃい」と言うのではなくて、まさに向こうの皆さんが、本当に子どもは、やっぱりその「だけは」という気持ちがあれば、僕らは安心して来ていただけるような、そういう体制を整えるということだと思うんですよ。お母さん、お父さんたちが、安心して子どもを預けられるという、そういう体制をきちんとしていきたいと思います。

平成25年12月17日 市長定例記者会見(松本市公式ホームページ)
●すげのや昭 プロフィール(公式ホームページ)

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菅谷昭(すげのやあきら)松本市長「放射線被曝から子どもたちの健康を守るために」2012

(動画 38 分)
平成24年10月14日
第27回保団連医療研究集会 市民公開シンポジウム
放射線被曝から子どもたちの健康を守るために
 ~ チェルノブイリ事故の教訓をふまえて
松本市長 菅谷昭 氏
●すげのや昭 プロフィール(公式ホームページ)

チェルノブイリの場合、年に2回、汚染地に住む子は検査を、いまもつづけている。福島でも継続する必要があるのではないかと思っている。それ以外の問題として、免疫機能の低下、貧血、疲れやすい、集中力の欠如などもある。長期の低線量被ばく、チェルノブイリでもまだ終わっていない。甲状腺がんはピークが10年め。国を含めてチェックし、正しいデータを公表してといったことが必要。現在、チェルノブイリでは力を入れてやっている。「日本は経済的に豊かで、どんどんできるからうらやましい」といわれたが、いまの政府の状況をみると決してうらやましくない。日本の政府は過小評価。それから除染対策については過度な期待をしてはいけない。子どもだけでも国策として避難を考えなければと思う。自主避難の場合、避難をしていない方との間で諍いが起きている。今後もっと問題が出てくる。政府には、しっかり対応を、と申し上げている。
●すげのや昭 プロフィール(公式ホームページ)

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